Boulder Creekキャンプ場

ナイフ講義

火起こし用の弓、ドリル、ホールド

Tinder Bundle(焚口)

トラッキング(マウンテンライオンの足跡)

カモフラージュ

罠の講習
Fox walk(歩き方)の講習



東洲太郎のトラッカースクール(スタンダードコース)受講報告
2005年2月20日〜27日
Boulder Creek, CA USA

 
私はトム・ブラウン氏のトラッカースクール、スダンダートコース1週間を受講するために、2月20日、日曜日、サンノゼ空港に到着しました。 空港から車(途中で知り合った方に乗せてもらいました)とバスを乗り継ぎ、3時間程でトラッカースクールのキャンプ場があるボルダークリークのレッドウッド(杉の仲間)と呼ばれる森の中に到着しました。 小川の流れる音やトンビの鳴く声を聞きながらテントを設置し、スクールが始まりました。 初日のガイダンスに始まり、朝8時から夜の10時前後まで座学(8割くらい)を中心にして実習を交えながら授業が進められました。参加者の数は、50名ほどで年齢は多岐に当たっており、男性と女性の比率は4対1くらいでした。皆熱心に講義を受けていました。 インストラクターはトム・ブラウン氏をはじめ、女性2名、男性3名からなり、インターン、ボランティアが中心となり、食事の準備、掃除などが行われ、スクールが運営されていました。

  私にとって火を起こす技術やその元になっている考え方(火を起こす際、 木のドリルとプレートが必要で木のドリルは男性で、プレートが女性、そして火種が子供や子孫を表している)が特に興味深く、新鮮でした。火の起こし方を習ってから、実際に火を起こすまで3日ほどかかりました。多くの人もなかなか火を起こすことは容易ではなかったようでした。火が起きたかどうかが挨拶のようになっていました。

火種を作り、それを綿状の繊維で包み、そっと息を吹きかけます。暫くすると火が全体にちりちりと小さな音を出しながら伝導され、ボンッと一気に点火されます。なかなか火が起こせなかったことも要因でしょうが、火が起きると素直に嬉しく、火は人間にとって大切で生きていく上での基本だと改めて実感しました。今になってみると、火起こしは一つの通過儀礼だったのだなぁと思えます。多くの人達に体験してもらえたら素晴らしいと思いました。そして、そういう機会も今後の活動を通じて伝えていけたらと考えています。

カリキュラムの内容はサバイバルの優先順位である『シェルター』(状 況によって3時間で死に至ってしまう)→『水』(3日飲まないと生死に影響する)→『食料』(30日食べないと生死に影響する)に始まり、ナイフの扱い方、研ぎ方、選び方、糸の作り方、水の確保、浄水方、トラッキング(動物や人間の足跡から情報を読み取り、ハンティングや人の追跡、救出に応用される)、バックスキン(動物の皮から服や靴を作る)の方法、カモフラージュ、石器の作り方、野外での調理法、薬草の選別、罠のかけ方、歩き方などです。これらの技術はネイティブアメリカンの自然観と共に教えられます。

スタンダードコースは座学が中心で実地が少ないため、私にとっては少し物足りさも感じましたが、今後の活動で人々に伝えていく上で参考になる点も学べました。それは座学に相当する文字や インターネットも活用することは勿論ですが、やはり出来るだけ体験できる場を設けることが必要だと感じました。例えばファーストエイドや防災キッドを使ったり、火を起こすことなどを体験することです。これを入り口として生きていくうえで本当に必要なことを考え実践していく場にしていきたいと思います。 

今回私が受講したスタンダードコースは、トラッカースクールでは必須入門コースでした。その他都市サバイバル、捜索救助、トラッキング、サバイバルエキスパートなど30以上のコースがあります。(以下のコースシステム図を参照してください) 今回私が学んだ技術をさらに高めていくために、今後エキスパートレベルのクラスまで受講するべきだと感じました。これによって自身も含め、NPOを設立、運営する上で一つの大きな基盤になると感じています。


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ビデオは200年3月に東京で撮影しました。
 
   



Tom Brown, Jr.'s TRACKER SCHOOL
The World's Largest Tracking, Nature & Wilderness Survival School



メインロッジ内の教室

お勧めのナイフ

摩擦を起こしている最中

焚き火の仕方(Tippyという形)


黒曜石


サバイバルクッキング

シェルターの骨組み

シェルター